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【カメレオン日記2013】・・・2013年に書いたものです。
ごゆっくりどうぞ・・・※日記は新しい順になっています |


暗黒女子
秋吉 理香子 著
双葉社 ¥1400円
図書館で順番まちで借りてきたという、孫は一日で読み終え、時間あるから読んでみてと私にまわってくる。私立の女学校の文学サークルで起こる、なんとも不思議な物語です。
この学校の理事長の娘で文学サークルを主宰するいつみの死をめぐってそれぞれ6人の会員が、オムニバス形式で綴っていく話は、やはり引き込まれてしまう。
なかで医学を志すひとりが書く解剖を見学して[解剖が終了したとき、ひとつだけ確信したことがある。魂など、体には宿っていない。脳細胞の隅々、心臓の端々、頭のてっぺんからつま先まで、見た、そこには魂の宿る隙間などないのだ。
喜びも、悲しみも怒りも嫉妬も、、脳味噌というごく小さな臓器のなかで湧き起こり、主に編桃核、大脳辺緑系、大脳新皮質が感情を司っている。
魂があるから人間が生きているのではない。呼吸によって酸素が体に行き渡り、生理活性物質が分泌され、血液が巡り、代謝が行われるから生きているのだ。生きるということは、ただただ生理的なことなのだということを、解剖によって思い知ったのである>]
献体をしている私には身にしみる一節である。最後のどんでん返しに驚き、初めのページにもどり[闇鍋]で謎が解けた。
この高揚した感情は若い頃映画を見て感じた感情と同じものだと思いだし、フランス映画[嘆きのテレーズ]と重なる。

−福井県越前市「たけふ菊人形」ー
台風一過いきなり秋日よりです、友人の誘いでバス小旅行にいってきました。福井の菊人形展へキクは越前市の「市の花」に選定されており、入選者の名前に女性が多いのも珍しく、さまざまな育てかたで、見事なけんがいに裏側も見えるように設定され、ここまで花を咲かせるには大変な御苦労があると分かる。また人形に花を着せる技も見る事が出来、楽しい花見です。
   
又越前市の武生は、平安時代には紫式部が生涯にただ一度だけ京都を離れて暮らした土地であり、源氏物語を書くにあたって武生での経験は貴重であったようで、物語に武生の地名がでてきます。戦国時代には、織田信長の家来であった後の加賀百万石の城主、前田利家が最初に大名になった地でもあり、静かな町並みで今度は一人で散策をしたいと思う。


脳は歩いて鍛えなさい
大島 清 著
新講社 ¥850円
脳は歩くことで活発になり脳年齢が若返る、と脳科学者である先生はいう。どんな時でもまず歩きましょう.
いろいろな歩き方がある、スキップをする、カニのように横向きに歩く、後向きに歩く、、最近日本古来のナンバ歩きが体に良いと言われている。
ナンバ歩きとは?・・<わたしたちは普通右足を出すときは左手を前に出し、左足を出すときは右手を前に出して歩いている、
これが人としての歩き方と思っているが、今の歩き方は明治時代、軍式を西洋のものに置き換えたときに導入されたもので、西洋式の新しい歩き方ともいえる。
江戸時代 までわたしたち日本人は右足を出すときは右手もいっしょに前にだすような歩き方をしていた。この歩き方がナンバ歩きである。
このナンバ歩きが注目されるわけは、腰や股関節に大きな負担をかけずに歩けるからだ。同じ側の手と足を同時に出すので腰がねじれずに楽にあるけるナンバ歩きの特徴は膝を曲げてつま先から着地する。ずいっずいっという感じの歩き方になる>
今こんな歩き方をするのは勇気がいりますねー公園などでやってみたいと思います。


医者に頼らず生きるために
私が実践している100の習慣
五木 寛之 著
中経出版 ¥1300
80歳を過ぎても元気に執筆されている、五木さんの健康法が書かれている。[あす死ぬとわかっていてもするのが養生]とある。
イラスト付きで書かれた呼吸法や洗面のときのスクワット法などは日々実践したいと思う。
ただ驚くことは<頭は洗わない清潔すぎは病気である>とある若い頃は年に二回洗髪、最近は加齢臭という言葉がでてきたので二カ月に一回洗うとある。これはちょうと真似できませんね―。
ハッピー・エンディングについては真似て実行したいと思う。じたばたしないで死と向き合う、這ってでもトイレにいけるあいだはいいがそれも出来なくなったとき、医療の措置をことわり栄養をとらず、水も出来るだけのまず、枯れていく。なるほどと思う事があります、読んで実行しましょう。


星のかけら
重松 清 著
新潮文庫
¥ 480
それを持っていると、どんなにキッイことがあっても耐えられるというお守り「星のかけら」学校でも塾でもいじめられている、六年生の男の子(ゆうき)が「星のかけら」を探しにでかけ、不思議な女の子フミちゃんに出会う。
死ぬとは・・生きるとは・・天国にいるはずのフミちゃんとの出会いが生きるって、死ぬって、どういうこと?少しづつ命の大切さ、生きる意味を考え大人になっていく少年の物語。
今イジメのことで学校は揺れている。フミちゃんのいう生きている人は、みんな、自分の力で歩いていかないと、だめなのという言葉に、イジメに立ち向かっていくゆうき。みんな読んで欲しいなー。


宮崎 駿監督作品
映画 風立ちぬ
監督が愛読している堀 辰雄の小説、風立ちぬからタイトルとヒロインの名前をかりて、実在の人物飛行機設計技師の堀越二郎の半生を描いた映画で
、美しい飛行機をつくりたいという夢を叶えていく主人公、でも美しい飛行機は戦争という大きな時代の中で、ゼロ戦として若者を乗せ大空へと飛んでいく。
その先を思えば、なとも悲しい・・又スタジオジブリの描く風景は本当に美しい、映画の中で風を感じる、宮崎監督はこの作品を最後に引退されるという「力を尽くして生きろ。持ち時間は10ねんだ」そのときに一生懸命生きなきゃだめなんだ、監督のメッーセージはずしりと胸におちる。


運命のバーカウンター
高橋 仁 著
幻冬舎 ¥1470
覚悟を決めた経営者は無敵である。ビジネスのゴールは勝ち負けではない、終わりのないゲームを続けられるかどうかだ。
まさにこの二言につきるだろう。私も零細な美容業を40年ちかく、営んでいるが心に突き刺さることばかりです。
髪結いから美容業となり、男性美容師がふえた。美容業の難しさは技術者と経営者の二つのことをこなさねばならないことです。若い男性美容師に頑張ってとエールとともに、この本を推薦したい。


絵本 地獄
昔はお盆の時期お寺ではもっと恐ろしい地獄絵の屏風がかざられ、母親につれられてお参りに来た子供たちは震えあがったものです。
その日ばかりは、やんちゃ坊主もおとなしくしていたものです。それほど迫力がありました。
この絵本の地獄絵は千葉県にある、延命寺に所蔵されている十六幅の絵巻をもとに構成された。今、人は病院で死ぬ、今の子どもは人の死に立ち会うことはない。
命の大切さを知らず、簡単に人の命を奪い、簡単に自分の命を捨てる。ここに描かれる地獄とは・・なます地獄・・かまゆで地獄・・火あぶり地獄・・針地獄・・火の車地獄・・竜の口地獄・・無間地獄・・さいの河原・・犯した罪によって人は苦しまなければならない。
この絵本を読んだ子どもたちはきっと悪い事はしないと自分に誓うでしょう。
子育て中のお母さん是非読み聞かせをしてください。


自由であり続けるために
20代で捨てるべき50のこと
四角 大輔 著
サンクチュアリ出版
¥1200
もっと若い時にこの本に出会えていたら、と悔やまれる。彼はニュージランドと東京に居を構え今や理想とされる都会と田舎暮らしを実践している。
◆ 人生は優先順位で決まる。
◆ 自分はどうしたいのか。
◆ そのためにいまなにをすべきか
◆ そこから導き出された、たった一つの行動。
◆ そこに真正面から取り組む。
ニュージランドの湖畔に暮らしたいという自分の声にしたがって、今の生活に近づくために行動を絞り込み15年で夢を叶えたという。
夢を叶えるために50のこと、を捨てていく、例えば服の選択肢を捨てる。小銭入れを捨てる、モノとの別れは過去の自分との別れ・・・・ぜひ一読を。


水木 しげる
妖怪地図
平凡社 ¥1200円
妖怪とは、自然現象における怪異に対して筋道を立てて説明する手段であると柳田国男はいう。
得体のしれない恐怖心をイメージ化しキャラクター化して見せてくれるのが妖怪地図です。
全国区の妖怪たちが北海道から沖縄まで、それぞれの風土で個性的に生息している。
河童・鬼と天狗・海坊主と人魚・狐と狸とか出現地マップをみながら妖怪を見て、うん!すこし違うなーと自分のイメージとことなる妖怪をさがしながら、妖怪地図を見ていくのも楽しい。子どものころ石垣島に住んでいたので、キジムナー・シロマタ・芭蕉の精 ・ニライの大主などは懐かしい妖怪です。夏の夜は灯りをけして怪談話で涼をとりましょう。


ごんぎつね
新美 南吉 作
黒井 健 絵
小学校の国語教科書に採用され、半世紀以上も読み継がれている。
「大人の童話」として絵本化された。大人のための絵本です。一人ぼっちの寂しさや、人に喜んでほしいという気持ちや自分に出来ることをやりたいという気持ちは理解されず、悲しい結末でおわるお話は大人になってわかる。
人間lって悲しいですね・・また黒井さんの絵が素晴らしい。7月30日は南吉さんの100回目の誕生日だそうです。小惑星に(なんきち)と命名された星があるという。
30日は夜空の星となつた「なんきち」を思いながら、彼の作品を読み返したいと思う。


あっちの豚 こっちの豚
佐野洋子 作・絵
小学館 ¥1300円
「100万回生きたねこ」を心が疲れたとき読むわたしにとって、彼女の作品は心にムチをうける。
林の中で気ままに生きる豚、林の前は開発され、立派な家が建ち、背広を着て会社にいくキツネ、真珠のネックレスをしたうさぎ・・ある日彼らは豚に言います。
あなたの生き方は子どもたちに悪い影響をあたえます。豚は考えます、自由とは?・家族とは?・豊かさとは?・幸せの意味を問いつずけます。
この作品は25年まえ、作佐野洋子 絵・広瀬 弦 として出版されている。広瀬さんは佐野さんの息子さんである。つまり親子でだされた絵本が母親の死後、佐野 洋子・作・絵として息子さんによって出版されたのです。
25年前のメッセージは色あせることなく、震災や原発事故を経験した今、重く鋭く心におちます。


神の鳥
岡田 嘉彦 著
幻冬舎 ¥1400
アイヌの守り神である(シマフクロウ)
アイヌ文化伝承のため60年ぶりに企画された.イオマンテの祭り。
そのイオマンテの大祭のためにはシマフクロウが必要である。祭りのメインイベントである送りの儀式につかうために・・大切にヒナから育てられる。
ヒナの飼育係のアイヌの娘はいつかシマフクロウと心がかよい、祭りがちかずくにつれ、かれを送ることにたえられず、フクロウの足に金と銀の脚環をつけて自然に帰す。
一方吉野の山奥で永遠のベアトリーチェを求めて体と心を鍛えるため修行する男、彼は聖地と古代神道について研究し(古代神道研究会)を主宰している。
彼と彼女は北海道の守り神と大和の神々によって結ばれる。彼によって語られる物語は大パノラマに写し出された映像を弁士が語り、私は本を読んでいるのではなく映画を見ている奇妙な錯覚におちいる。浮世ばなれしたお話です。


いきのびる
魔法
ーいじめられているきみへー
西原 理恵子 作 小学館 ¥1000
朝日新聞への寄稿文[いじめられている君へ]がマンガ絵本シリーズとして絵本化された本です。
心から共感する、この絵本を教科書の副本としてすべての学校で使ってほしい、と思う。
作者の夫は戦場カメラマンであった、夫がいう(戦場でなんども銃を突きつけられたけど、一番怖かったのは少年兵だ)と・・この場面の絵と文はズッシン!と心に落ちる。
三万人もの人が自殺するという、日本・・この異常は一人一人が真剣に考えるべきだとおもう。孫たちに送り、友達に回してもらおうと思う。 一人でもおおくのひとが手にとるように祈る。


風が吹くとき
レイモンド・ブリッグズ さく
さくま ゆみこ やく
あすなろう書房
¥1600円
前の大戦争を体験した二人が、老後をのんびりと暮したいと田舎ぐらしをはじめた。
二人が体験する核戦争の恐ろしさを二人だけの会話と家の中につくるシェルターで被爆して、緊急援助隊が来ることを待ちながら死んでいく、なんとおそろしく、悲しい話です。
イデオロギーがどうであれ,政治的にどうであれ,決して核兵器を使ってはならないと思う。全ての人に読んで欲しい。永遠のベストセラーに・・・

尖閣、竹島、北方四島
激動する日本周辺の海
中名生 正昭 著
南雲堂 ¥1600
愚者は経験で学び、賢者は歴史に学ぶ、といいます。まさに尖閣・竹島・北方四島の歴史は、大人も子供も学び直さなくてはならないと思う。
18世紀初めロシヤ人として初めて千島列島の地図を作ったェヴュレイノブは[オストロワ・ヤボンスキヤ](日本の島々)と記した。
1958年の北京製地図は、尖閣諸島を日本領として扱っている。
竹島の詳細な地図も写真も1950年の韓国にはなかった。
この事実をどお理解すればよいのか?民間レベルではロシアとも・中国とも・韓国とも、良き隣人であり、友人になれるのに・・・今の経済優先の生き方も考え直さなくてはならないと思う。
j人類の理想卿に・と著者はいう
樺太と千島について提言する
完全な非武装地域とする。
経済最優先主義を排して、自然を保護し乱開発を抑制する。
(天然ガスや原油は特に北樺太の重要な資源だが、目先の利益優先で自然破壊を招かないようにする。)
日露住民が平等に暮らせる土地とする。
まさに夢物語であるが・これからの若者は歴史を学び、先人達の知恵を学んで、夢物語でなく、正夢にしてほしいと思う。


新幹線のたび
〜はやぶさ・のぞみ・さくらで日本横断〜
コマヤスカン 作
講談社の創作絵本
青森に住むはるかちゃんが、お父さんの実家のある鹿児島のおじいさんをたずねて、新幹線ではやぶさ・のぞみ・さくらと、のりついで行く日本横断の旅です。
九州新幹線が開通したことで、九州もひとまたぎになった今年の五月の連休は大変な混みようだろう、まずは絵本で楽しみたい。
大迫力のパノラマ絵本です。旅にでたいが時間のない人おすすめです。


平穏死
10の条件
長尾 和宏 著
ブックマン社 ¥1337円
ほんもののお医者さんが書いた本である。
なぜ病院より在宅の方が 穏やかに死ねるのか?500人を在宅で看取った町医者だから言える、満足いく死の準備と、本のカバーにある。
今の日本の医療はおかしいと思う。80歳をすぎて骨折でもして、救急車で運ばれればよほどやる気のある老人でなければ手術をして歩けるようにしてやろうとは、思わないらしい。
三か月ごとの転院がはじまり、そのうち胃ろうをすすめられ人間でなくなっていくこれが今の医療です。元気のうちから自分の最期は自分で決めると思い定め医者をきめ、延命治療にかんする自分の意志[リビング・ウィル]を書面に残し日本尊厳死協会に入会しておく。
人間の一生は[生産し・消費し・始末する]まさに最後の始末するは本気で向き合わねばならないと思う。


楽園の歳月
宮迫 千鶴
清流出版
これは彼女の遺稿集でご主人がまとめられたものである。
早い死であったが、彼女の人生がどんなに恵まれ、幸せであったか・・羨ましいかぎりです。
最愛の父をガンで失い、深く看取ることのできなかった悔いがせつせつとつづられ、現代医学から西洋医学・へまた死ついて考え
恐山にいき、アイヌのシャーマンに出会い死後の世界や霊界について考え、本を読み答えは明確に見つからなくとも心穏やかに、
もうひとつの世界へ旅立ったと信じる。
ありがとう 千鶴さん。


どうぶつがすき
パトリック・マクドネル さく
なかがわ・ちひろ やく
あすなろ書房 ¥1500円
動物行動学者 ジェーン・グドール の子ども時代のお話です。彼女は10歳のとき、大きくなったらアフリカにいって動物とくらし、本を書こうときめていたそうです。
1957年23歳のときアフリカえいき有名な人類学者のルイス・リーキー博士と出会い、1960年からタンザニアにあるゴンべの森(現在のゴンべ国立公園)で、チンパンジーの研究をはじめます。
彼女はねばりずよく観察をつずけて、チンパンジーが道具を使うこと、そして道具を作ることを発見しました。いままで人間だけが出来ることと思われていたことで、動物と人間の違いはなんだろうという、議論が世界中でおこりました。
1986年に[野生チンパンジーの世界]という本を書きました。10歳のときの夢を叶えました。いまも彼女は世界各国をまわってチンパンジーの保護、そして地球環境を守るための活動をつづけている。素晴らしい女性です。


彼の地へ
3・11からのメッセージ
高橋 圭子
あれから二年の歳月がながれた、父親が岩手出身だという友人がこの本を送ってくれる、日常に流されている自分に、
どうして驚かないのか
どうして怒らないのか
どうして祈らないのか
驚きも怒りも祈りもない平坦な日々には生ける死かばねのように
魂は横たわる。
強烈なパンチをうけた思いです。忘れないことが私に出来ることだとあらためておもう。


果てなき荒野を超えて
3 ・ 11
高橋 圭子
明日で二年になる、忘れてはならないのだと、本を読みかえす。
震災後子どもたちの心のケア正念場と新聞は伝える、あどけない笑顔の子どもたちの心の奥をおもうと、本当につらい。
素晴らしい写真と詩集です。試練を抱えた人、心が折れそうな人、是非おすすめです。元気になり、生きる力がもらえます。


おおきな木
シェル・シルヴァスタイン 作
村上 春樹 訳
アメリカで1964年に出版され、それ以来今までに三十以上の言語に翻訳され、世界各地でロングセラーとなった絵本です。
作者は最初は大人向けの漫画家・イラストレーターとして出発し、 詩集や戯曲など様々な形式の作品を発表し、また作詞作曲家、ヒットソングをてがけ、グラミー賞もとっている。
多才な人ですね・・物語は単純でやさしいことばで、語られていますが、なんとも奥行きのふかいお話です。
さまざまな心が込められ、美しい感情、喜び、悲しみ、静かなあきらめ、人間という心の表裏が語られている。このリンゴの木は始めから最後まで一人の少年になにかを与え続けます。
読む者が私はりんごの木だろうか?それとも少年だろうかと自分の心に問い続けることになる。これは子供のために書かれた絵本でなく大人のために描かれた絵本です。何歳でも、何度も、何度も読みかえしたい。

日本・中国・韓国 の
歴史と問題点80
竹内睦泰 著
ブックマン社 ¥1048
日中関係の現在から・日中近現代・日朝関係・・近現代・近代以前の日中韓関係・とその時代に生きながら、ほんとうに知らないことの多さに驚く。
日清戦争のページなどは自分の無知さに恥じ、もっと歴史、とくに近代史を勉強しなければと改めて思う。日本人は遠くさかのぼれば中国人・韓国人の混血だと思うが気質がまったく異なるのはなぜだろう?・・・
大東亜戦争の出発点といわれる満州事変を計画した関東軍参謀石原中佐の著書「世界最終戦論」には、
彼は「いったい、世界はいつ平和になるのか」という命題から出発し
その命題に対して彼は「世界中から軍隊がなくなったときこそ戦争がなくなり、平和となる。逆に軍隊ある限り戦争は必ず起きる。なぜならば軍隊は戦争のための組織だからだ」
「では、どうしたら世界中から軍隊がなくなるのか」
「簡単である。世界が一つの国家になったときに、軍隊はなくなり警察だけが残る」
「では、世界はどのように一つになるのであろうか」
「戦争である。わたしは最後、世界が一つになる戦争を[世界最終戦]となずける。そして、その世界最終戦争に日本が生き残るためには、是非とも満州が必要である。
彼はこの独自の思想によって、日本政府の不拡大方針を無視して、日中戦争を引き起こしてしまう。
時はかならず事実をねじまげる。飾るために、あるいは神話にするために、すでに真実はねじまげられている、その真実を知るために歴史、特に近代史を勉強しなければと思う。歴史は古代から勉強するのでなく、現代から近代へ古代へと逆に勉強したほうがいいのかもしれない。
ノルウェイの森 上下
村上春樹 著
講談社文庫 ¥514
作者とは始めての出会いである。私には変な癖があってハードカバーの本には何故か拒否反応があって、今回作者がノーベル賞にノミネートされるかも・・ということで街の本屋では彼の特集があり、
彼がわたしと同じ時代を?共有していることに驚く、主人公「僕)は37歳でドイツへの出張の飛行機のバックミュージックでビートルズの「ノルウェイの森)をきき、一気に17歳えと戻っていく。
突然の親友の死、心を病んでいく、彼の恋人との関係、大学で同じ学部で、出会う女の子、等身大の人物が心の震えや感動、、そしてかなしみが淡々とせつなく、描かれている。ビートルズをも一度聞きたいと思う。何時の頃から、セックス
がこんなにもストレート に描かれるようになったのだろう?今年は彼の本を読んでみたいと思う。


川の光
外伝
松浦 寿輝
中央 公論新社 ¥1500
新聞に連載されている小説「川の光」の外伝で小説に出てくる仲間たちの短編集である。
作者とははじめての 出会いで本当に楽しいお話です。毎日新聞が来るのが待ちどうしく、毎日ハラハラ・ドキドキしている。新聞小説の良さでしょうか?いいところで終わる。
「小惑星探査機・はやぶさ」と公園の古い大木ニレの虚に棲むフクロウ・ルチアとの心の通信、孤独な炎という短編は秀逸です。
2003年に打ち上げられ地球から約3億q離れた小惑星イトカワのサンプルを持って、20010年に地球に帰還し搭載カプセルをオーストラリアのウーメラ砂漠へ落下させその運用をおえたはやぶさ
人間が創ったロボットと歳老いた鳥類とのその生を終える瞬間のわずかの間の幻聴だろうか?なんともやるせない。こんな素晴らしいストーリーを思いつく作者に脱帽です。ぜひ一読を・・

しばわんこの
四季の庭
絵と文 川浦良枝
いぬ好きのわたしにとっては、癒しの本であり、実用書でもあります。
わんこと一緒に、プランターでサラダ野菜を育ててみよう・・かわいい柴犬が一年の庭仕事・・種まき・春から初夏・・秋から冬・収穫の楽しさをおしえてくれる。
楽しい絵本です。早速土作りをしようと思う。お正月休みを使って、土の用意をして、まずプランターでサラダ野菜を育ててみたいと思い、サラダホウレンソウ・サラダミズナ・サラダシュンギクの種をまく。
外は寒いので家の中にいれる。さてどうなりますか?楽しみです。


宇宙はなぜこんなにうまくできているのか
村山 斉 著 集英社 ¥1100
「なぜ夏は暑くて、冬は寒いのか」といったほんとうは、よくわかっていない日常世界の法則を丁寧に解くことから始まる。
夏 は歳差運動で地軸が傾き、太陽光線が当たりやすくなる。空気中の分子の動きが肌に当たることで人や温度計は暑さを感知する。
太陽の寿命・ニュートリノ・重力の話・ブラックホールの話・暗黒物質の話・銀河の話、物理学の法則はシンプルで美しく、宇宙の謎に迫った科学者達の歩いた道を、わかりやすく説いてくれる。
初めに宇宙人はいるとおもいますか?と問われ、いるといいなー思っていると作者はすかさず、(もちろん、いますよ。だって、私たちも宇宙人ですよね?)私たち人間は、この地球で生まれました。そして地球は、この宇宙が生みだした惑星です。
宇宙がなければ私たちは存在しません。その意味では、宇宙こそが私たちの故郷といえるでしょう。、地球に棲む全ての地球人がそのようにマクロにおおきく考えるとき、今の中国・北朝鮮・パキシタン・イスラエルとさまざまな争いは即、解決するだろうと思える。

2013年1月1日
新しい年の始まりです。年末からの新年は曇りとの予報を裏切り、大変良い天気で素晴らしい日の出です。今年は良い歳にしたいと手をあわす。
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