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【カメレオン日記2012】・・・2012年に書いたものです。
ごゆっくりどうぞ・・・※日記は新しい順になっています |

金岡新聞
金岡 隆
飛鳥新社 ¥1400
和歌山県の小学生、金岡隆君が小学四年生の時から発行している「金岡新聞」で心温まる手ずくリ新聞です。
号を追うごとに、素晴らしく成長していく金岡君、近所の人の紹介には、(とてもきれい、とかやさしいとか、その人の美点を書き添え、また誤字があった翌日には「申し訳ありませんでした、泳ぐという漢字が間違ってました。)とお詫びの記事を掲載。
また食べ合わせの悪い食べ物を教えてもらう、(そばとナスの漬物)ふたつとも好物なのに中が悪いとは、この年になって小学生の金岡君に教えてもらいました。
また大好きなゴーやーがアメリカでは「ビターメロン、にがみの元になっているのは モモルデシンとおしえてもらう、ありがとう。この礼儀ただしさはやはり親の教育だとおもえる。ゲームやマンガの話題がでてこないのも家庭
の素晴らしさを感じる。子育て中の若いママ・パパが読むと子育ての参考になると思う。長生きして、二十年後の彼に会いたいと思う。


あしたも、こはるびより
つばた 英子
つばたしゅういち
主婦と生活社 ¥1400
1925・1・13生と1928・1・18生まれのふたりの日々が綴られている。およそ200坪のキッチンガーデンで年間を通じて、野菜70種・果実50種を二人で作っておられる。
落ち葉と野菜くずでつくった堆肥をつかい 、化学肥料は一切つかっていないのが二人の自慢で、安心・安全な野菜を食べているせいでしょうか、?おふたりとも大変お元気です。
英子さんの料理のレシピ、保存食の作り方、保存の仕方また趣味の機織りのはなし、しゅういちさんの整理術、ヨットマンらしく、整理整頓は素晴らし。また手ずくリベーコンのつくりかたはうれしいページです。なんとも羨ましい日々です。若い二人はこのお二人をお手本にして頑張ってほしいですね・・・


97歳の幸福論
ひとりで楽しく暮らす、5つの秘訣
笹本
現役のカメラマンで、初めて実年齢を明かされたたという。
なんとすばらしいこと 、年齢をかくすことは、歳を感じさせない姿勢、おしゃれ、動き、ありとあらゆることに気をくばることであり、一時も気がゆるせない。電車に乗ってもしんどいからといって、座れない。
なんという努力でしょう・・脱帽です。
ちゃんと食べて、ちゃんと歩く・温かい家でくらす・身だしなみにも手をぬかない・読む・書く・仕事&恋は続ける
・年齢を悟られずに生きる。
ずっと現役でいるため、仕事を続けるために歳を隠す。本当に今の日本は若者社会で、高齢・女性(老女)では信用してもらえないことが多々ある。生涯現役で行きたい人は歳を忘れましょう・隠しましょう。元気がでます是非一読を・・


ペットたちは
死後も生きている
ハロルド・シャープ
小野 千穂訳
14年も毎日散歩していた、犬が突然いなくなった。たった1日散歩を嫌がり、ごはんを食べないで、昇天したのです。
この空洞はなんだろう?・・たかがイヌとおもっていた自分がこんなにも、落ち込むとは・・・そんな私にお客さまがこの本をもってきてくださる。
ペットを失って魂が抜けてしまったように感じる人が多いらしい。この本の著者は霊的能力が強く、高感度の霊的受信能力で死後のペットたちはすばらしい世界で生きている姿を霊視できるという。
死とは魂が肉体という衣服を脱ぎ捨てて、もっと明るい世界へと移行するプロセスだという。(死後の世界がある・・信じたい・信じましょう。もう一度帰って来てくれることを信じたい。ペットを失ってしょげている人、是非一読を


月光を浴びながら暮らすこと
宮迫 千鶴 著
毎日新聞社
父をガンで亡くした著者が心を癒すために本を読み、旅をしてアイヌのシャーマンに出会い、気功に出会い 、東洋医学に出会い、アメリカ インディアン流の(イメージ・トリップ)を学び、自分でもスプーンが曲げられたという話、
そして植物に癒されていく、心の旅路である。
(緑の指)に憧れてのエッセーの中で鉢に根がびっしり張って、取り出そうとしてもなかなか抜けないオリズルランに、
株分けをしたいということを前もって話しかけたら、納得してくれたという文章がある。
分かる気がする、花に水をやりながらきれいに咲いてね・・と話かけている自分がいる。本当にきれいに咲いてくれますね。なにげない日々が綴られている、本当に一日を大切に生きいるエッセイです。


フクロウ
その歴史・文化・生態
デズモンド・モリス 著
伊達 淳 訳
白水社
ハリー・ポッターに出てくるフクロウに魅せられ、フクロウについて知りたくなった。
フクロウが生物的にどれほど魅力的な存在であるかフクロウが象徴してきたものやフクロウにまつわる神話がどれほど多様で豊かであるかがこまかく紹介されている。
フクロウはすくなくとも六千万年前にはすでに一つの種として存在していたという。200種あるといわれるフクロウのうち17種は絶滅危惧種に指定されている。
生息地である森が減少し、餌となる少動物 がすくなくなり、フクロウ にとって厳しい環境となっている。
そんな中フィリピンで研究者や野鳥愛好家が協力して、新種のフクロウが発見されたと新聞は報じている。知らない事のなんと多いことか?フクロウの眼は筒状になっていて動かず、首が360度回って獲ものを見つける。そして音もなく(羽音)飛ぶことができる。 楽しい本です。


死ぬまで 寝たきりにならない体をつくる!
富田 重樹 著 すばる舎 ¥1400
平均寿命83歳 ー健康寿命76歳=7年 、この7年間をどうすれば、介護なしで過ごせるか?整形外科医が教えてくれる健康法です。
ボケないために、これだけは守る
散歩以外にどんな運動をすればいいのか?
腰や関節の痛みを和らげる生活のコツ
骨折 予防の《転倒リスク削減術》
元気に動ける期間を延ばす食生活
など、丁寧に書かれている。本を熟読し、日々実行したならば支援や介護 を必要としない、凛として老いることが出来ると思う。限りなく平均寿命に近い多くの人たちにおすすめです。
 
美しい庭のように老いる
私の憧れの老女たち
宮迫 千鶴 著
さまざまな老いを描いた映画・本・写真集と彼女が憧れるという老女たちがでてくるエッセーで、文章力の素晴らしいこと
。あのターシャ・テューダー。老女の運転ミスから始まる映画「ドライビング・ミス・デイジー」。映画「八月の鯨」「森の中の淑女たち」わたしの中にも鮮やかに残っている映画である、
これらの映画をみて、若い頃は分からなかった、老いがこんなにも辛いものだとは分からず、ただ誰にもへつらわず凛として老いたいと思ったものだ。
老いるとは本当に難しい自分の力だけでなく、何者かの力を感じる。彼女の言うように50代からどのように老いるかを考える事は大切なことだ。とくに若い人におすすめです。


奥びわ湖物語
作 三田村 正子
絵 鈴木 靖将
物語の舞台は琵琶湖の北,、透明で美しく、四季折々豊かな自然に恵まれた北琵琶湖です。
近江の国は日本の中心にあり、歴史の中心でもあります。ここにおさめられた民話は戦国時代に生まれたものばかりです。
今でも戦争は女・子ども が一番の被害者です。村々に伝わるお話をすくい上げ、民話とてまとめられ、また日本画家の鈴木さんの挿絵が素晴らしい。
びわこの南側に住む私は心が萎えた時、この絵本をひらき、癒されて、もっと癒されたくて奥びわこにドライブにいきます。


仕事と年齢にとらわれない
イギリスの豊かな常識
井形 慶子 著
大和書房
一人娘が留学したイギリスで結婚した、友人がいる。その友人から是非読んでと、わたされる。
イギリスと日本の違い、働きかた、住まい方、生き方何という違いだろう。とくに末巻に収められている「なぜ日本に他の先進国より寝たきり老人が多いのか?」本当に考えさせられる、設問です。
人生の幸せは勝ち負けでなく、また年齢に関係なく、自らの人生を楽しむことだと諭される。読後、肩が軽くなりました。是非おすすめです。


人生の午後を生きる
宮迫 千鶴
筑摩書房 ¥1900
本の題名をみて、自分に言われているように思い、つい手にとる。この本を書いたのが50歳代であり、そして60歳でこの世を去ったという。
どおしてそんなに生き急いだの?あなたが書きたかったという絵本が読みたかったとおもいます。別荘地にすんで地球にやさしい生活を実践し台所から始めるエコロジーをこころがけ・そんな日々がさらりと書かれている。
彼女が唱えるエコ生活
「緑の惑星を守るために、あなたが今日からできること」
・きれいな水を飲む
・食べるものをオーガニックにする
・できるだけ天然繊維を身につける
・住まいから科学的な薬品や洗剤を追放する
・化粧品や美髪の方法に注意する
・西洋医学一辺倒でなく、必要な代替医療を学んで活用する
・心をリラックスさせる
大雨が降ったり、季節はずれの雪が降ったり、初めて体験する大きな竜巻がおこったり、本当に地球は疲れ切っている。自分流にできることから始めたいと思う。


いつも ふたりで
ジュディス・カー 作
亀井 よし子 訳
プロンズ新社 1400円
最愛の伴侶を失って、いつもソファーでウトウトしている、おばあちゃん、本当は違うんです。
天国のおじいちゃんが毎日四時から七時までもどって来て、ふたりでいろんな処へ出かけているのです。
恐竜と散歩したり、スフィンクスとお酒を飲んだり・・・なんとも楽しい大人の恋する絵本です。ジュディス・カーは絵本作家で半世紀連れ添った夫「脚本家のナイジェル・ニール氏」に先立たれたが88歳の澄んだ空想力と愛の哲学でこの絵本ができました。


百年の家
作/J・パトリック・ルイス
絵/ロベルト・インノチェンティ
訳/ 長田 弘
この絵本の特徴は家が自分「家)の歴史を語っていく。
一軒の古い家が自分史を語るように1900年からの歳月を語っていく、人々が一日一日を紡いでいき、その月日の積み重ねが百年の歴史をつくるということを語っていく。
自然豊かななかにある家、住む人とともにあり、幸せな結婚を、また家族の悲しみを見守る家、。やがて訪れる戦争に大きな傷を受けながら生き延びる家。
そうして、古い家と共に生きた大切な人の死にただ黙って 立ち会う 家 時代という大きな流れの中で人はちっぽけな存在であり、又人間の生きる力が強く深く感じられる絵本です。
なぜかあの大きな震災を思い、家と家を家族を失った人々が重なってきます。


絵本の本
中村 正子
福音館書店 ¥1400
10年間幼稚園に勤めたという、中村さんの現場での体験が綴られている。
よい絵本とはどおいう絵本なのでしょう?絵本の世界で遊べるような自由さがあること、子どもたちがいろんな入口からいろんな、やり方で絵本に参加し、作り替えたり、ふくらませたりする、「余白」があることが良質な絵本ではないのか?と書いておられる。
また絵本のよさは、絵も物語を語る、目で見るということは、むかし話などにでてくる(かまど)・)(井戸)・など絵を見ることで理解する。
目で見るということは強い影響を及ぼすので絵が過剰に物語を語りだすと、子どもたちの想像力が耳で聞いていたときのように自由に働かなくなってしまう。ほんとうに現場の強味ですね・・
大人になって絵本に魅せられると、自分の心でなくその向こうにあるものが知りたくなる。


花さき山
斉藤 隆介・ 作
滝平二郎 ・ 絵
岩崎書店 ・ 円1200
咲いている花をみると思う。この花を咲かせているものは、いったいなんだろうーと、
青空にそびえる山を見ると思う。山を大地から盛り上げた力、いまも空にそびえさせている、みなぎる力は一体なんだろうと思う。
花を咲かせ、山を盛り上げている力、それはこれだ、という私の答えがこの「花さき山」です。と作者は書いている。
優しいことをすると美しい花が咲く、人間の魂が浄化される山、「花さき山」。なんと素晴らしい思いで物語ができ、そして何よりも素晴らしいのはきり絵の手法を用いた絵は素朴で力強く、みた者を魅了してやまない。


眠り姫
ダニエル・キイス 著
秋津 知子 訳
主人公 キャロルは幼いころから「眠り姫」とよばれていた。いつも突然眠ってしまう、原因不明の奇病、「睡眠障害」にかかっていた。彼女が眠っているあいだに彼女の周りでは、恐ろしい事件がおきていた。
彼女の娘とボーイフレンドが死体で発見され、キャロルは眠ったまま〈二人を殺したのは夫だ〉と話し始める。だが精神科医アイリーンは彼女の言葉に疑いをもち、精神療法の技術を駆使して彼女の心の奥にかくされた真実をさぐりはじめる・・・明らかになる真相は・・・
作者とは二度目の出会いだ「アルジャーノン」に花束を」を読んでふるえ上がったことがあろ。今回もかなり分厚い本だが置くことができない。現実の精神療法はどんなんだろうか?と思う,また本に出てくるような療法が出来るのだろうか?何故かあのオーム事件を思い出す。


木を植えた男
ジャン・ジオノ 原作・フレデリック・バック 画
砂漠のような荒れ地に種をうめていく男が描かれていく、木の生えない荒れた土に住む人たちは心がすさみ、争いがたえず、戦争となり村は廃村となっていく。
麓に住んでいた男は木の大切さ森のたいせつさ を知り、一人もくもくと、種をうめていきます。何十年後、みごとな森となり、人々が住み、笑顔があふれています。
絵本が教えてくれるもの、まさに継続は力なり、続けること、やり遂げる強い意志、この物語は実話で男は晩年、洲の養老院で過ごしたという。


モチモチの木
斉藤 隆介 ・作
滝平 二郎 ・絵
いっぺんに魅せられた、絵本です。この爺さまの顔・むかしは男らしい爺さまがいたなーと思い、また豆太のなんといじらしいこと、
夜ひとりではオシッコにいけない、ションベンタレのおくびょう豆太が爺さまの急病で爺さまへの愛で夢中で思わぬ勇気を奮い起して、麓の医者を呼びに行く姿、また、としよりじさまのいしゃさまは豆太をおんぶして、とうげみちをじいさまのこやへといそぐ。
「にんげんやさしささえあれば
というじいさまの言葉がひびいてくる。手元において、心が折れそうになったとき、豆太に会いたいと思う。


マンマ・ミーア !
劇団四季ミュージカル
正月の京都駅は旅行鞄をもった人たちで賑わっている。主婦業・母親業・を卒業するときめた私は1月1日は昨日の続きと思い、去年までお掃除・おせち・・とバタバタしていたものを、ねばならないと思っていたことすべて放りだして、今、 夢の世界へと赤い絨毯を上る。
マンマ・ミーアはABBAのヒットソングをそのまま用いて、ドラマにしている。舞台は美しいエーゲ海に浮かぶ小島、そこで小さなホテルを営むドナはシングルマザー娘のソフィーは20歳。
結婚を控えた彼女の夢は、父親とバージンロードを歩くこと。でも父親が誰かわかりません。そこで彼女は母親の古い日記を読み、かってのドナの恋人3人を母親に内緒で結婚式に招待状をだします。
若いソフィーの夢と不安・母の動揺・パラフルな中年女性の友情・男たちのそれぞれの人生がからみあって大騒動がおこる。それぞれの場面で歌われる、ABBAのヒット曲、日本語訳もぴったりで、素晴らしい舞台だ。まさに人生賛歌で「人生は生きるに値する」というメッセージをもらう。若い二人が旅立っていくラストシーンの美しさ、秀逸です。何度見ても楽しく、元気がもらえます。


2012 1月1日
新し年の始まりです。日の出を今か・いまかと待っている間にすこしよそ見をした間に朝日は少しずれて登っていた。地球は23.5度かたむいて、安定しているという事を実感した瞬間でした。頑張らないで、いい年にしたいですね。
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